自分のこころを満たしてあげましょう

自分のこころを満たしてあげましょう

「自分の心を満たしてあげよう」

 

あなたの庭に、花が咲いていると想像してください。それはどんな花でしょうか。

 

植物が育つには水が必要です。

「毎日水をやるのは大変だから、いっぺんにたくさんあげよう。これだけたくさんあげたから1ヶ月は

 水をあげなくても大丈夫だろう」と考えたとします。

1ヶ月後はどうなるでしょうか?

もし雨がほとんど降ることがなければ、その花は枯れてしまっているでしょう。

花がちゃんと育つには、定期的に水を与えることが必要なのです。

 

 

小さい頃から愛情をたくさん注いでもらった人は、心の中に安心感が芽生えます。

人を信じることが出来たり、「自分はここに居てもいいんだ」という自分に対する信頼感が芽生えています。

 

一方で、小さい頃から愛情をあまり注いでもらわなかったり、親から叱られたり、「あなたって、ダメな子ね」など言われ続けると、その子は「私ってダメな子なんだ」という思いを強めていきます。

漠然とした不安感を感じたり、人を信じられなかったり、自分に対しても不信感があったりします。

 

もちろん子どもの頃の環境が人生を決定づける訳ではありませんが、大きな影響を与えるのも確かです。

 

 

人の心の中には『愛情入れるコップ』があると想像してみてください。

そのコップに愛情を注ぐと、どんどんとそのコップに愛情が溜まっていきます。

そして、それが一杯になると愛情に満たされ、満足感を感じ、周りにも愛情を注いでいけるのかもしれません。

 

 

私たちは普段、自分自身に心の中で色々な言葉を投げかけています。

 

例えばあなたは仕事をしながら、あるいは家の事をしながら、勉強しながら、どんな言葉を自分に投げかけているでしょうか?

「こんなんじゃダメだ」「もっと出来るはずだ」「まだまだだ」「こんな事も出来ないなんてダメだな」…

こういう言葉を自分に投げかけ続けると、どうなるでしょうか?

 

そういう考え方があると、一時的に頑張れたり、さらに高みを目指すことにも繋がるかもしれません。

でも、それがずっと続くと、どこかで息切れして、疲れてしまいます。

「もう、頑張れない」「ああ、これをやり遂げられない私って、やっぱりダメだな」…

そんな思いを強めていくことになるかもしれません。

 

自分に厳しい人は、自分にむち打って、常に走り続けている状態なのかもしれません。

体力には限りがあります。無限ではありません。夜に睡眠を取ったり、休む事により、再び快復しています。

自分に厳しい言葉をかける程、自分を追い込んでいきます。

 

実は自分を追い込んでいる一番の原因は、自分自身に対して自分がどう接しているか、なのかもしれません。

 

そういう姿勢でいると、自分が上手くいかなかったり、頑張れなかったりすると、どんどん責め続けて

いくとどうなるでしょうか。

自分で自分を追い込んで、弱らせているのかもしれません。

 

そういう姿勢を取るのは、自分で身につけてた「もっと頑張らないといけない」「結果を出さないと意味がない」などという、後天的に作られたプログラム(スキーマ)が影響しているのだとは思います。

これは「ありのままの自分ではダメだ」「何かを達成しないと認められない」という思いが根底にはあるのでしょう。(以前の記事をご覧ください)

 

 

あなたはこう考えてしまったり、このような行動パターンを取るのは、小さい頃に何かをやらないと親に認められなかったからだ。親に褒めてもらったことがない、親に愛情を注いでもらった記憶があまりない

そんな寂しい思いが根底にあるのかもしれません。

 

心の中にある『愛情を入れるコップ』が満たされなかったら、その人の心は寂しくて、漠然とした不安感を抱え、自信がないままなのでしょうか?

 

 

ある人は考えるかもしれません。

「この寂しさ、満たされなさを、誰か他の人の埋めてもらおう。そのために愛情を注いでくれる人を見つけよう」。そうやっていい人を見つける人もいれば、そういう相手だと思っていた人に裏切られ、さらに人間不信になったり、自信をなくすこともあるでしょう。

 

あるいは、こうなったのは親のせいだから親にそのことを伝えよう。

親があなたの気持ちを理解してくれることもあれば、冷たい対応を取られることもあるでしょう。

自分の愛情が満たされたり、わだかまりが取れるかは親次第になってしまいます。

もちろん言わないよりは言った方がいいとは思います。

 

人によっては親がもう亡くなっていて、それを解消しようにもできない、と思っている方もいることでしょう。

 

でも、それでも何の問題もありません。

 

あなたが欲しいのは、どんな愛情でしょうか?

胸が温かくなる感覚、温かく見守ってくれている感覚、ありのままの自分を受けいれてくれる感覚

それを話しかけてくれる雰囲気はどんな感じなのか?声のトーン、話すスピードはどんな感じなのか。

 

そんな理想のイメージで自分自身に声を掛けてあげました。

「いいね」「大丈夫だよ」「よくやってるじゃない」

そんな風に自分自身で、自分の声を書ける度に心が暖かくなるように、細かい調整をしていきました。

 

そしてお風呂に入るとき、髪を洗う時に自分の頭を撫でる感じで慈しみ、身体を洗う度に自分を労ってあげます。食事をする時は自分にやさしく食べ物を食べさせてあげる

 

色々な行為が自分を慈しんであげることに繋がります。

 

毎日、自分にそのような言葉がけを行ったり、自分を労ってあげると、それをする度に、

自分のことを大切な存在として扱っている、という感覚が育っていきます。

 

いつしか『愛情を入れるコップ』が愛情であふれ出すのも、時間の問題です。

そうなっていくと、あなたの周りの人に対する言動も変わり、「あれっ、〇〇さん雰囲気変わったね」などと

言われ、人間関係も変化していくでしょう。

 

自分で自分のことを認めてあげる。

自分で自分のことを受け入れてあげる。

自分で自分のことを癒やしてあげる。

 

このことがどれだけ大切で、どれだけ人生に影響を及ぼすのか

 

あなたの人生に一番の影響を及ぼすのはあなたです。

あなたの人生がこれからどうなっていくのか、それは全てあなた次第です。

 

 

後半ではイスを使って、今まで相手に言えなかった事を言葉で伝えてもらいました。

言葉に出すことで、今まで心の中に溜めていたものを外に出していきました。

今まで思っていたけど言えなかったことを言葉に出す、ということは、自分の本当の気持ちを大切にしてあげる、ということに繋がります。

 

その人の中で不満、もやもやした気持ちが解消されれば、その記憶はもうあまり思い出す必要のないものとして、自然と手放されていくからです。

 

今までのように人に合わせたり、人から好かれるために無理したりするのではなく、

本当の自分らしさを表に出して生き始めたとき、気づけば今までの症状も消えていることでしょう。

 

参加されている方が、毎回自分の色々な事に気づき、変わっていく姿は、見ていてとてもいいものですね。

今まで周りに合わせて生きていたのが、本来の自分らしさを少しずつ出して生きていく時は、とても開放感を感じられることでしょう。

本来の自分らしさを生き始めた時、大きな魅力を放ち、周りの人を魅了するのでしょう。