どれだけ未来に目をむけていますか?

どれだけ未来に目をむけていますか?

「どれだけ未来に目を向けていますか?」

~現在の行動が、未来を作っていく~

子どものころは、色々な物語を読み聞かせてもらったことがあると思います。

その中にある、イソップ童話の「アリとキリギリス」の話は覚えているでしょうか?

働き者のアリは、冬に向けて暖かい食料がたくさんある時期にも食料を集めて蓄えています。それを見たキリギリスは、「食料なんて色々な所にあるのだから、今の季節を楽しもう」と楽器を弾いたり、のんびりして好きなように過ごしていました。

しかし、冬になって食料がなくなるとどうしようもなくなり、困ってアリに食料を分けてもらいました。

このようなお話でした。

心理学でも、同様の実験があります。

子どもを対象にした実験です。

目の前のお菓子を食べたら、お菓子は1個しかもらえません。でも目の前のお菓子を食べずにしばらく我慢していられたら、そのお菓子が2個もらえるようになります。

目先の利益か、その先のもっと大きな利益か、どちらを選ぶかという実験です。

それぞれの傾向を持った人が、将来どうなるかということを調査しました。

目先の利益よりも、先の未来の利益を優先した人の方が、出世もして、収入も増えた、という結果が導き出されました。

今だけではなく、将来のことも考えて行動をしていくとい、ということになります。

話はかわりますが、今度は時間について考えてみましょう。

時間の分け方として、3つの分類の仕方があります。

・「消費時間」というのは、生きるために必要な時間のことです。睡眠時間、食事時間、家事の時間などですね。これらの時間は削ることができません。

・次に、「浪費時間」というのは、自分の幸せにつながらない、いわゆる無駄な時間です。無駄な飲み会や、暇つぶしのためのSNS、ゲームなどがそれにあたります。

・最後に「投資時間」というのは、未来の自分のため、自分が幸せになるための時間です。趣味の時間や、やりがいのある仕事の時間などがこれにあたります。

(出典:2020年2月6日 マイナビニュース『お金持ちは時間を先取り貯蓄している?』)

「浪費時間」が多ければ、未来より今に目が向いていることになります。

「投資時間」が多ければ、未来に繋がる行動をしているため、未来が良い方向に進んで行くようになります。

前回の集団療法では「何をしないか」というのをテーマに行いました。

いわゆる「浪費時間」を削減することに目を向けました。

今回はそれに加えて、将来の自分に役立つ「投資時間」の使い方を考えてもらいました。

将来なりたい自分になるために、今何をしていけば良いか…

そのことに意識を向けられる人が、理想の未来に近づいていけるのです。

では「浪費時間」をどんどん削ればいいのか、と言われれば、そうとは言い切れません。

テレビを見る、動画を見る、ゲームをする、など適度な時間であれば息抜き、ストレス発散になるので、むしろある程度は必要でしょう。

問題なのは、それをやり過ぎてしまうことです。

今過ごしている中での「浪費時間」をまずは書き出してもらいました。

そして、これからどのような「投資時間」を増やして行きたいのかを、考えてもらいました。

昔、レコーディングダイエットというのが流行ったことがあります。

毎食ごとに食べた内容を記録して、お菓子なども記録します。そして毎日体重を測って記録します。

それだけです。

何かを指導される訳ではありません。でも記録することで、「ちょっとお菓子を食べ過ぎているな、少し減らそう」と自分で意識して、調整するようになるのです。

「浪費時間」「投資時間」も意識することによって、はじめてコントロール可能となります。

人は習慣で無意識にやっている行動は、なかなかコントロールできません。自分がどのように生活しているかに気付いて、はじめてそれをコントロールしようと思えるのです。

そのようなことを振り返ってもらい、今後どのように時間を使って行きたいのかを、改めて考えてもらいました。

あなたは今後、どのような「投資時間」を増やしたいと思いますか?

それがあなたの人生をどのように豊かにするのかを、想像してみてください。