思いこみ・自動思考について(認知行動療法)
2018/01/26 [コラム]
みなさんは普段、どれくらい自分の考えを意識しているでしょうか。
「お腹空いたな。お昼ご飯何を食べようかな」「家に帰ってから、録画してあるドラマを観るのが楽しみだな」など、ちょっと考えれば意識できる考えを「自動思考」と言います。
意識すれば、すぐにわかる位置にある考えです。
そしてもう1つはその人の様々な経験を通して身につけた価値観があります。
それを「スキーマ」「ビリーフ」という名前で呼びます。
子どもの時にいじめられた経験が強く残っている人は「私は嫌われている」「私は愛されない」というスキーマを持つこともあります。
いわゆるサングラスのようなものです。もし赤いサングラスをかけていれば、世の中が赤く見えます。
そして同じように、「私は嫌われている」「私は愛されない」という価値観を持っていると、いつも連絡をくれた友達が連絡をくれないと「私は嫌われたのかな」「ああ、やっぱりみんな離れて行くんだな」と自動的にそこに行き着くことでしょう。
考えを変える時に、上辺だけ違う考え方を見つけようとしても、「でも、そう考えてみたけど、やっぱりそう思えないな…」となってしまいます。
それを変えるには、まず自分がどのような「スキーマ」を持っているかを知り、それを持つだけの理由があったことを認めることです。
子どもの頃にいじめにあったり、親に冷たい態度をとられることが多ければ「私は嫌われている」「私は愛されない」という価値観を持つのは自然だということを、認めてあげることです。
スキーマはその存在を見つけ、認めることにより、初めて変えていくことができます。
自分の嫌な部分を知りたくない、という時にはなかなか、そのような深い部分は見えてきません。
自分がどんな存在なのか、いろいろみていこう、と探検するような気持ちで好奇心をもって取り組むと、
そのことに気づくことができます。
さあ、あなたはどんな自分を発見できるのでしょうか。
いろいろな自分を発見してあげてください。