思いこみ・自動思考について(認知行動療法)

思いこみ・自動思考について(認知行動療法)

「思い込みに気づき、そこから自由になる」

 

みなさんは普段、どれくらい自分の考えを意識しているでしょうか。

 

「お腹空いたな。お昼ご飯何を食べようかな」「家に帰ってから、録画してあるドラマを観るのが楽しみだな」など、ちょっと考えれば意識できる考えを「自動思考」と言います。

意識すれば、すぐにわかる位置にある考えです。

 

そしてもう1つはその人の様々な経験を通して身につけた価値観があります。

それを「スキーマ」「ビリーフ」という名前で呼びます。

子どもの時にいじめられた経験が強く残っている人は「私は嫌われている」「私は愛されない」というスキーマを持つこともあります。

いわゆるサングラスのようなものです。もし赤いサングラスをかけていれば、世の中が赤く見えます。

 

そして同じように、「私は嫌われている」「私は愛されない」という価値観を持っていると、いつも連絡をくれた友達が連絡をくれないと「私は嫌われたのかな」「ああ、やっぱりみんな離れて行くんだな」と自動的にそこに行き着くことでしょう。

 

考えを変える時に、上辺だけ違う考え方を見つけようとしても、「でも、そう考えてみたけど、やっぱりそう思えないな…」となってしまいます。

それを変えるには、まず自分がどのような「スキーマ」を持っているかを知り、それを持つだけの理由があったことを認めることです。

 

子どもの頃にいじめにあったり、親に冷たい態度をとられることが多ければ「私は嫌われている」「私は愛されない」という価値観を持つのは自然だということを、認めてあげることです。

スキーマはその存在を見つけ、認めることにより、初めて変えていくことができます。

 

自分の嫌な部分を知りたくない、という時にはなかなか、そのような深い部分は見えてきません。

自分がどんな存在なのか、いろいろみていこう、と探検するような気持ちで好奇心をもって取り組むと、

そのことに気づくことができます。

 

さあ、あなたはどんな自分を発見できるのでしょうか。

いろいろな自分を発見してあげてください。