癒しと気づきの心理療法は千葉駅前心療内科(メンタルクリニック)へ

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癒しと気づきの心理療法

<癒しと気づきの心理療法1~うつ・パニック不安の心理療法>

“気づき”と“癒し”のセラピー①

精神症状や対人トラブルの多くが「過去の未解決の問題を現在にまでひきつれている」ことで起きてきます。まるで「平和な世で刀や鎧を置けずにいる武士」状態です。

これはどういうことかといいますと、忠義や大義名分を胸に振りかざした名刀や自分を守るために身につけた素晴らしい甲冑も戦が終わってしまえばそれは「足枷」になります。

周りが平和だろうがなんだろうが、その武士は戦を終えられていないのです。


これは苦しいことです。もう尽くさなくていい忠義に奮闘しいつ飛んでくるかもわからない弓矢に恐れて平和を生きている。

周りからしたら、「やめればいいのに」と言ってやりたくなりますが、そうはいきません。その武士にとっては平和ではないのですから。(あぁこのひとは戦国時代や幕末が好きなんだな、と見守ってきいてください 笑)

この「武士」が「子ども」だったらどうでしょう。

武士の大きな世界は戦場です。子どもの大きな世界は母親や家族、そして友達です。
自分の子ども時代と重ねて想像してみてください。まずは自分の生き方~刀/鎧~を見つめてみましょう。

今の自分の生き方は「いつ、なんのために始めたんだろう」と自らに聞いてみます。何か気づけることがあるかもしれません。

<癒しと気づきの心理療法2~うつ・パニック不安の心理療法>

“気づき”と“癒し”のセラピー②

前回の続きです。

自分が子ども時代に身につける刀/鎧は様々です。
それらは生き残りをかけた「適応戦略」です。
生き残り、なんて言葉を使うと大それた感じがしますが、小さい子どもにとっては親や家族というのが世界そのものであり、それが壊れてしまうことやそれに捨てられてしまうことは、怖い、そんなものではなくて壊れてしまいそうな不安。衝撃です。

どうやってそれらを守るか(愛される努力)はそれぞれです。

  • 「常に周りの大人から誉められる模範的ないい子」
  • 「失敗や悪さばかりするダメな子」
  • 「まったく手のかからない子」
  • 「つらいときに慰めてくれる優しい子」
  • 「冗談を言ったりおどける子」
  • 「面倒見がよくて大変な仕事も引き受ける子」 、、、、と、言った具合に。

これらのような生き方をすることで、親(片方だけでも)が自分を大事にしてくれたり、お母さんとお父さんとのケンカを回避できたり大好きな家族を守ったりすることができます。
自分の世界を守ることは自分自身を守ることでもあるわけです。

しかし、家族の中では最高だった「適応戦略」が社会の中や新しい他者との関わりの中だと足枷になったりします。
そして、この「適応戦略」は多大なエネルギーを使い自分の中の何かを犠牲にしています。
しかしまた、この「適応戦略」はとてもとても大切で、そのひとを守るものでもあります。
実はこのジレンマに自己成長の鍵が隠されています。

<癒しと気づきの心理療法3~うつ・パニック不安の心理療法>

気づきと癒しのセラピー③

続きです。

人の心は「適応戦略」それをもつ「私」の強さー弱さ、柔軟さー固さ、丈夫さー脆さ、などが「心の健康度」となります。 、、、なのですが、「適応戦略」は「不健康な健康」を含んでいます。それは、一体どういうことでしょうか。

例えば、男は弱音を吐いてはならない という「適応戦略」は、認知行動療法では「不合理な信念」と呼ばれます。

何故不合理かといえば男が弱音を吐く姿を笑い者にする女性もいれば、男が弱音を吐く姿に恋心奪われてしまう女性もいるからです。(相変わらず例が下手ですね笑) 本当は、男は弱音を吐いてもいいし、吐かなくてもいいです。

とても合理的で丈夫で柔軟です。

例に出した信念をもつある男性は「弱音を吐かず忍耐強く頑張る」を「私」だと思っています。
この男性にとっては「弱音を吐いたり甘えたり逃げたりする」のは「私」ではありません。
この男性は、そういう後者の自分を受け入れることに抵抗があるのです。

その抵抗は、「弱音を吐くべきでない」「弱音を吐く男は情けない」「弱音を吐く情けない男は他者から認められない」といった信念や価値観、そしてそれにくっついている情緒、気持ち です。

みなさんもなんとなく感じ取れると思いますが、この男性の価値観や信念を支え続けるパワー、つまり根底にあるのは恐れや孤独感です。

この、いやーな情緒を感じないように、つまり自分が壊れてしまわないように、この男性は「弱音を吐かず忍耐強く頑張る」、そんな「私」をどんなに不合理であろうがどんなにストレスになろうが続けているのです。

それは、それだけ大きな恐怖や孤独感から「私」を守り続けているということです。

<癒しと気づきの心理療法4~うつ・パニック不安の心理療法>

気づきと癒しのセラピー④

前回の続きです。

この男性の過去はどんなだったでしょうか。

彼は早くに父親を亡くし、幼い頃から母親とふたりきりでした。
彼は手のかからない親想いで自立した子でした。彼は父親の代わりになろうと努めたかもしれません。
母親に迷惑をかけてはいけない、と心のどこかで思っていたかもしれません。

彼は彼のやり方でお母さんを助けていたのです。お母さんがいなくなることが、彼にとってどういうことか、恐怖と孤独感、無力感に満ちた世界に放り込まれる感じです。

「弱音を吐く」という甘えが、彼の人生の中では危険に満ちたものだったのです。

彼は自分や世界が壊れないように、それを守るために「弱音をはかない」という「私」で生きてきたのです。そう言った意味で、「健康な不健康」なわけです。

ですので、気づきと癒しのセラピーでは、症状や問題の「原因」を探すのではなく、「目的」を探します。
なんのためにそれがあるのか、なにを得てそれをつづけているのか。

今の「私」がそれは自分だと思っている生き方にまずは気づき、そしてなんのために自分はその生き方を始め、そして続けているのか(一見損ばかりしているような生き方でも何か得るものがあるから続けています)、それに気づいた時点で癒しは起き始めます。

これはとても大事なことなのでまた後で話しますが、実は、癒しや自己成長には、変わろうとする必要はないのです。むしろ成長を止めることさえあります。

ただ気づく、そこから変化は自ずと起きます。


タイトルの「気づきと癒しのセラピー」とは
「気づき」と「癒し」ではなく、
「気づきと癒し」でひとつなわけです。