さまざまな場面でのカウンセリング
カウンセリングは言葉を用いて自分の気持ちや考えを表現することによって、生じるこころの一種の浄化作業といえます。カウンセリングを続けることでいままですっきりしなかったことや悩んでいたことが徐々に整理されすっきりできることがあります。
「ただ話をする」だけではありません。「ただ話をする」だけなら友人と話をしれいればいいわけですが、そうではなくこころの専門家と話をすることで方向性や道筋をつけてくれるとおもってください。その道を歩むのはご自身です。
<恋愛、男女関係についてのカウンセリング>
自分は恋愛依存症ではないか。いつもうまくいかない。どうしてもいつも周りからはそんな相手とは付き合わないほうがいいという人とつきあってしまう。うまくいかない。一緒にいて本当は楽しいはずであるのにどうしてもつらくなってしまうなどありませんか。
多くの場合は共依存があるとか、考え方や物事のとらえ方が偏っているなどの問題があることが多くあります。
よって恋愛カウンセリングではいままでの行動パターンや思考パターンをまずはみつめなおし、どうしてそのような結果にいたったかについて分析していくことが大事となります。
場合により心理テストを行い、深層心理の傾向をみることも行っています。
<就活カウンセリング>
就職活動において、やはりストレスが多くとくに対人場面(面接場面)での不安や緊張が強いなどの悩みも多く聞かれます。
対人場面での不安や緊張を軽減するにはどうしたらいいのか、どのように考え就活にむかっていけばいいのかなどをカウンセリングするのがこのカウンセリングです。多いのは社交不安障害をもっている方が多く対人場面だとうまくはなせずに赤面してしまったりなどのパターンを多くみられます。
<転職、進路の悩みカウンセリング>
自分の特性や性格傾向をしって転職や進路に役立てていきたい、自分をもうすこしよりよく知りたいなどの悩みについてご相談にのるカウンセリングです。当院では性格傾向については心理テストを用いたりしてより客観的にとらえられるように行っています。
<キャリアカウンセリング>
当院ではその方の適性についてみるために心理テストであるソンディテストをおこなっています。
これは運命分析学という学問を樹立したソンディにより開発された心理テスト、衝動性の理論にもとづき考案されました。人の顔写真を選ぶだけのユニークなテストですがこれを10回行うことでその方の行動特性や性格特性が判定でき、今後の適職について予想することができるようになっています。
このようなテストを用いての相談も可能となっています。
<対人関係、自分を知るためのカウンセリング>
自分についてもうすこし考えてみたい。対人関係で悩んでいる、家族関係もふくめて悩んでいる、どうもうまく人間関係が築けないなどの悩みをもっている方。当院ではカウンセリングを行いながら、心理テストも場合により行い、悩まれている深層心理にせまり、相談にのっています。
<おとなの発達障害のためのカウンセリング>
おとなの発達障害ではADHDやアスペルガー症候群などにより二次的にうつや不安、パニックなどの症状をきたすこともあります。また人間関係においてスムーズに築くことができずに悩んでしまっていることが多くあります。このような発達障害のケースについてカウンセリングをおこなっています。
<ストレス対策のためのカウンセリング>
なにかストレスとなることがあるとどうしてもうつや不安などの症状をきたしてしまう。
ストレスにより学校や仕事などにいけなくなってしまう、ストレスにより身体的な症状がよくでてしまい支障をきたしてしまう、このようなことがないでしょうか。
当院ではストレス対策を一緒に考えていくカウンセリングをおこなっています。
<家族関係について、家族についての相談カウンセリング>
家族関係や家族の機能は非常に大事な要素です。家族関係のぎくしゃく、そして家族のなかで病んでいる家族がいるがだれにも相談できずに困っているなど、なかなか他人には相談できないことを専門家に相談してみませんか。
場合によりその相談対象の方には受診につなげられるようにと指示をだすこともあります。
家族関係を維持するにあたり決定的な大きな要因があったときなどに利用されることも、家族関係をもういちど見直す機会となるかもしれません。
<アダルトチルドレン、自信がない、対人関係がうまくいかないなどのカウンセリング>
機能不全家族の下で養育されることによって大人になってもなかなかいきいきと生きることができなかったり自信がなかったり、対人コミュニケーションがうまくいかないなどの方のためのカウンセリングです。自分自身に自信をもつこと、過去のトラウマを軽減するなどのことが目標となりえます。
千葉駅前心療内科ではトラウマ治療のEMDRもおこなっています。
<身近な対人関係:ママ友、同僚、上司、友人などとの関係についてのカウンセリング>
身近な人間関係、とくに生活上になくてはならない人間関係上のストレスは大きいものです。学校や幼稚園などに通う子供との関係ではなくてはならないママ友、ママ友とのトラブルなどの悩み、そして会社での同僚との関係、上司との関係など多くの悩みがあります。
ひとりで悩まずにこころの専門家に相談して一緒に考えてみませんか。
<学校の教員の悩み、教師のこころの問題カウンセリング>
学級崩壊の状態となっている、学校にいきたくない、学校にいこうとすると頭痛や吐き気などがしてしまう、教師は、学校でのことを一手に引き受け、ストレスが多い職場のひとつです。うつ病の発症となることも多く、早期介入する必要も多くあります。
千葉駅前心療内科ではカウンセリングを用いて、教師のこころの問題についてもサポートしています。
<看護師、介護職などの医療介護従事者のストレスカウンセリング>
医療や介護などにおいても多くのストレスは存在し、燃え尽いてしまうことも多くあるとされています。また現場特有の人間関係の問題も多く存在しています。看護職や介護職のこのような特殊な環境などを考慮し当院ではカウンセリングを行っています。しばしばうつ状態となることも多く環境の調整なども要することも多くあります。
<会社の上司、同僚との付き合い方、コミュニケーション法のカウンセリング>
他人がいまなにを考えているのかなどを念頭に相手の立場もかんがえつつ、自己主張も上手におこなっていくアサーティブな考えかたをみにつけていただくなどをおこなったりしています。 個別のカウンセリングのなかでもやっていますが、対人関係の実践的なトレーニングとして集団認知行動療法でもこの辺は扱い、対人関係のトレーニングをおこなっています。
性格傾向とカウンセリングについて
カウンセリングを行ううえで性格傾向をしることは大事といえます
ここでは性格傾向について記載します
<性格傾向とカウンセリング>
カウンセリングでは、「ネガティブな性格を治したい」「イライラしやすい性格を変えたい」といった主訴をもつ方もいます。このように「性格」の問題は、カウンセリングのテーマになることがあります。性格とは、英語でパーソナリティと言われることもあります。パーソナリティ(性格、人格)は、「その個人の思考・感情・行動の根底にある持続的で一定したパターン」(ICD)あるいは「認知・感情・対人関係の領域にわたる持続的で一貫した傾向」(DSM–Ⅳ)と定義されています。
これからのブログでは「性格(パーソナリティ)」についてお話ししていきます。
<5因子性格理論(ビッグファイブ)>
人の性格(パーソナリティ)は、多くの質問紙調査から得られたデータを統計的に分析することで研究されることが一般的となっています。近年では「ビッグファイブ」と呼ばれる5つの因子で性格を記述するという考え方が心理学では一般的です。ビックファイブに関する質問紙(心理テスト)は、googleで検索すると、個人のブログなで掲載されていることがあります。興味がある方は、やってみるのも良いでしょう。例えば、このようなサイトもあるので、紹介しておきます。
さて、そのビックファイブによれば、人の性格は以下の5つに分かれるといわれています。
<神経症傾向(Neuroticism)>
神経症傾向(不安定性)、情動性ともいわれます。この傾向が高い人は、不安が高く、外部からの刺激に敏感に反応しやすい特徴があります。また、些細なことでもイライラしやすかったりもします。極端な場合には、不安障害やうつ病といったメンタルヘルスの問題と結びつくこともあります。こう言われてしまうとデメリットしか感じないかもしれませんが、このタイプの人は、危険に対して敏感なので、真面目で慎重な性格でもあります。反対に神経症傾向の低い人は、情緒的に安定している人です。神経症的傾向が低い人は基本的には穏やかな感情の持ち主です。一方で、危険を過小評価して、無理な行動に走りやすいといった可能性も考えられます。神経症的傾向は、高くても低くても、メリット・デメリットがあります。
<外向性(Extraversion)>
外向的な人は、外の世界に積極的に関わろうとする意志が高い人です。友人とでわいわい騒いだり、外出したり、新しいものが好きです。デメリットとしては、行動が無謀になったり、無計画に何かを実行してしまうことがあるかもしれません。
逆に、この外向性が低い人は、内向的な人といえます。内向的な人は内気で、静かな生活を好み、行動は抑制的です。
どちらが優れているとか、適応的だというわけではなく、それぞれのタイプにぴったりした生活や人間関係をもてるのがいいのでしょう。
<知的開放性(Openness to experience)>
知的開放性は、開放性、知性とか知的好奇心とも言われています。これが高い人は、発想が独創的で、革新的なことを好みます。知的好奇心が豊かで、芸術などへの関心も強くもっています。本を読んだり、新しい知識を頭にいれることが非常に好きな人です。逆に、この傾向が弱い人は、知的な関心を広げることに興味がない人です。堅実に生きていくことを好む傾向があります。
<同調性 / 協調性(Agreeableness)>
これが高い人は、人とコミュニケーションをすることを好み、協力して行動することができます。共感的で、思いやりがあり、他人への関心が強い人達です。良い傾向ばかりに思われるかもしれませんが、デメリットとして協調性が高すぎると、他人に気を使いすぎたり、気を使いすぎるあまり自分の意見を押し殺してしまう可能性があります。協調性が低い人は、他人の気持ちを考えず、自己中心的になりがちです。
<誠実性 / 統合性(Conscientiousness)>
自分の行動をどれくらいコントロールできるかを表す性格傾向です。これが高い人は、目的意識が強く、最後まで責任をもって仕事をやることができますす。真面目で信頼できる人柄で、責任感が高いです。しかしときにこだわりが強くなりすぎるかもしれません。完全主義とも関係しています。デメリットとしては、他人に対してっも完璧を求めすぎてしまい、トラブルになることもあります。
反対にこれが低いと、衝動的で、落ち着きがなく、集中力がないという特徴をもっています。勉強や仕事への取り組みは、怠慢なところがあります。
<「パーソナリティ障害」>
パーソナリティ障害とは、「その人の属する文化から期待されるものより著しく偏った内的体験および行動の持続的パターンであり、ほかの精神障害に由来しないもの…」とされています。 (ICD-10; DSM-IV-TR 2000などを参照)。
パーソナリティ障害にはいくつかのタイプがあり、アメリカ精神医学会の診断基準で10種、世界保健機構の診断基準で8種があげられています。アメリカ精神医学会の診断基準では大きく分けて3つに分類されています。以下に、A、B、Cの3つのタイプのパーソナリティ障害について説明します。
A群(奇妙で風変わりなタイプ)
B群 (感情的で移り気なタイプ)
C群 (不安で内向的であることが特徴)
<A群パーソナリティ障害>
A群パーソナリティ障害は、統合失調症的な気質があるパーソナリティー障害のことです。
独特の思考や生活スタイルがあり、対人関係がうまくいかなくなってしまうことがあります。変わった人、風変わりな人と思われることが多い疾患です。
A群パーソナリティ障害は以下の3つのタイプに別れます。
■妄想性パーソナリティ障害
妄想性パーソナリティ障害の特徴は、対人関係において相手への不信感、猜疑心が頻繁に生じることです。こうした傾向は、多くの場合20代までに顕著になります。仕事、家庭面で何らかのトラブルが生じやすくなります。例えば、以下のような症状があります。
■統合失調質パーソナリティ障害
この特徴は、他人との関わりを求めない傾向がある人のことです。周囲との人間関係に関心がなく、とても内向的な性格です。例えば、統合失調質パーソナリティ障害では以下のような症状が見られます。
ちなみに統合失調質パーソナリティ障害の場合は、統合失調とは異なり現実認識に問題はありません。
■統合失調型パーソナリティ障害
統合失調型パーソナリティ障害は、その考え方や行動、会話の仕方や見た目に関して、とても「変わっている」といった印象を持っている人達のことです。統合失調型パーソナリティ障害では以下のような症状が見られます。
<B群パーソナリティ障害>
B群パーソナリティ障害は、以下の4つのタイプに別れます。
■境界性パーソナリティ障害
感情や対人関係の不安定さ、衝動行為が特徴です。重症の場合、自殺未遂などを繰り返すケースもあります。
■自己愛性パーソナリティ障害
尊大な態度が強いタイプのパーソナリティ障害です。自己中心的で他人に迷惑をかけることもしばしばあります。
■反社会性パーソナリティ障害
反社会的な態度が強く、衝動的な行動もあります。特に、攻撃的な態度が強いタイプです。他人を傷つけてしまうことに、罪悪感を持たなかったりする人もいます。
■演技性パーソナリティ障害
他者の注目を集める派手な外見や行動が特徴です。常に自分が注目されていたいという欲求が強くあります。
<C群パーソナリティ障害>
C群のパーソナリティ障害は、不安や恐怖が強いタイプのパーソナリティ障害です。C群は以下の3つのタイプに別れます。
■回避性パーソナリティ障害
失敗や傷つく事を恐れるあまり行動や決断を避けるタイプのパーソナリティ障害です。しばしば、不安障害を併発していることが多いです。回避性パーソナリティの背景には、幼少期のトラウマなどの影響もあると言われています。
■依存性パーソナリティ障害
自分が頼りにする相手に、何をするにもアドバイスや承認を求めてしまうのが特徴です。自分一人で判断することができず、周囲の人に「これで大丈夫ですか?」と何度も再保証をしてしまいます。周囲からはとても困った人とレッテルを張られてしまうことがあります。
■強迫性パーソナリティ障害
完全主義が異常なまでに強い人達です。良かれと思っている完全主義のために、むしろ効率が悪くなったりしてしまいます。とても真面目な面がある一方で、自分のやり方を人に押し付けたがることがあり、人間関係でトラブルを引き起こしたりします。自分流のルールがあり、仕事のやりかたに細かいほどこだわり、その基準をほかの人にも従わせようとします。